ますます広がる排熱利用

ビル、工場、発電所や交通機関などはボイラーや燃焼炉など大量の熱を発生させる機器を稼働させてていますが、そこで発生した熱の多くは十分利用されないまま外気などに排出されているのが現状です。

熱を効率的に利用することは省エネルギーやコスト削減につながることから、そのための技術の開発や導入は以前から地道に続けられてきました。近年、地球温暖化やヒートアイランド現象など環境問題に対する関心が高まる中、地球を無駄に温めているだけとも言える排熱を少しでも有効に利用することに一層の注目が集まっています。排熱利用と一口に言っても、その温度の高低によって利用の仕方も変わります。大きな熱エネルギーを持っている高温の排熱の場合は、そのままエネルギー源として利用しやすく、利用設備の導入費用などを考慮した経済的な観点からも、普及を進めやすいものです。

一方、さほど高温でない気体や液体の持つ排熱を利用するには、ヒートポンプによって温度を上げるなど様々な工夫が必要になることが多く、開拓の余地が大きく残された分野と言えます。この点、100度以下の温度であっても水より沸点の低い液体を気化させることは可能なので、その蒸気でタービンを回すバイナリ発電装置も排熱利用の手法として注目されています。政府も資源エネルギー庁が最近「未利用熱活用制度」を始動させるなど排熱利用への取り組みを加速させています。社会の様々な分野に広がっていくこうした動向には大いに注目したいものです。

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